マンション購入の際に注意すべきポイントPART4【給排水設備】編

マンション

サラ管ブログのはじめに 

他人任せで本当に良いのですか?あなたの約8割もの財産を‼

仮にマンションの購入金額が3000万円だとします。

その内あなたが直接享受できる利益はせいぜい約2割の600万円分しかありません。

実際、あなたの部屋を見渡してください。

3000万円分の価値を実感できますか?

あなたの目で見えるものが約2割の価値という事です。(キッチン・ユニットバス・洗面・扉等の造作・フローリング・クロス等・・・ちなみに玄関ドアや窓・サッシュは含まれません)

土地や建物の共用部分等に残りの8割の財産が「マンション管理組合」により管理運営がされています。

これを機会に関心を持ってみませんか?

マンション管理組合に。

こんにちは!サラリーマン・マンション管理士ブログの「サラ管」です。

先ずは簡単な自己紹介です。

私はサラリーマンの傍らで「マンション管理士」としてのスキルアップを日々心掛けてるアラフィフおやじの「サラ管」です。

好きな言葉は「継続は力なり」。サラ管ブログを通じて、皆様の人生において私の人生経験が少しでも役立てればと思い、記事を書き記したいと思います。

それでは本題に入っていきたいと思います。

マンション購入の際に注意すべきポイントPART4【給排水設備】編

投稿日2021.5.5

更新日2022.2.10

中古マンションの購入をお考えの皆様へ

購入に際し、管理費や修繕積立金の額や積み立て状況を確認しても、なかなか「給排水設備」まで確認する方はいないと思います。

管理組合でさえ「給排水設備」の長期的な工事(更新・更生)を計画してない場合もありますので・・・。

しか~し!

毎月の固定費が大きく上昇するかもしれません

非常に重要なポイントです‼

 

(以下の記事もご参考に!)

>>【知ってたら必ず得します!】マンション購入の際に注意すべきポイント【まとめ】

>>マンション購入の際に注意すべきポイントPART1「機械式駐車場」編

>>マンション購入の際に注意すべきポイントPART2「管理費」編

>>マンション購入の際に注意すべきポイントPART3「修繕積立金」編

>>マンション購入の際に注意すべきポイントPART5「理事会議事録」編

 

3つの確認事項

購入前に確認して欲しいとこが2つあります!

1.給排水設備の工事が行われている、行われる予定である。排水管の定期的な「洗浄」工事が行われている
2.長期修繕計画書において、給排水設備工事が計画されている。
3.漏水事故履歴の有無

中古マンション購入検討の方は上記の3つを、新築(築浅)の場合は2と3を、仲介業者を通して管理組合宛(購入検討者はマンションの利害関係人にあたりますので、法律の定めにより閲覧請求が出来ます)に確認して下さい。

 

なぜ給排水管設備の工事を確認する必要があるのか?

「給排水管設備工事」の種類によっては、莫大な費用が掛かる可能性があるからです。

例えば、給排水管「更新」工事の場合、ざっくりと大規模修繕工事1回分と同等の工事費用が発生する場合もあります。(ちなみに、修繕積立金の額の目安はこちらで確認ください。マンション購入の際に注意すべきポイントPART3「修繕積立金」編

マンション購入後に工事計画が全く行われてない事が発覚すると、修繕積立金が大幅に上昇することも考えられます。

毎月の修繕積立金が今の2倍になるの!毎月の返済が大変だわ(´;ω;`)ウッ…

管理組合が「給排水管設備工事」の重要性を理解し、積極的に長期的な工事計画を立てている事が大きなポイントになりますので、必ず確認しましょう。

改修工事の種類

大きく2つ、

「更新工事」
「更生工事」

があります

「更新工事」とは

一般的には「古い管」を取り除いて新しい管に取り替える工事の事です。特徴は、更生工事と比べると工期が長くなることや、コストが割高になります。しかし、配管を新たに交換しますので、漏水事故の根本原因である「管の劣化」の解決方法でもあります。

「更生工事」とは

更新工事とは異なり、「管」の延命工事です。管に付着したさびなどを除去し、樹脂などによってライニング処理(管の内側に、樹脂などで厚く覆う表面処理)を行い、既設管の延命を図る工事の事です。いずれは「更新工事」が必要になります。

 

給排水設備修繕の目安

給水管、排水管更新工事の目安は、おおよそ30年から40年と言われています。

給排水設備は、使用される材質(金属や樹脂)、使用状況や環境等により耐用年数は変わってきます。

1990年代以前に建築されたマンションの場合、赤さびや漏水事案をよく耳にしますので、必ず調査診断の状況を確認する必要があります。

また、ステンレス管や樹脂管の採用のマンションの場合は、長期間の修繕周期が設定されていますが、管の継手や指示金具等を考慮すると25年~40年が限界と考えられます。

使用状況や環境等によっても耐用年数は変わってきますので、定期的な調査が行われているか確認が必要です。

調査履歴を確認

・給水設備劣化(配管、メーター廻り、共用部及び専有部等)調査記録を確認。

給水管については、概ね築15年から20年程度経過したマンションでは管(特に継手のネジ込み部やバルブ廻り等)の腐食状況を調査する必要がありますので、管理組合宛に調査結果の確認が必要です。

・排水設備劣化(配管部分)調査記録を確認。

排水設備については概ね築20年程度で調査が必要となりますので、調査履歴を確認する必要があります。

排水管洗浄工事の実施状況

定期的に洗浄工事が行われているか?を確認します。

概ね2年ごとに「高圧洗浄方法」により洗浄工事が行われていれば、特段問題ないと考えられます。

長期修繕計画書を確認

通常、管理組合には5年ごとに見直しが行われる「長期修繕計画書」が作成されています。

この計画の1つとして、専有部分及び共用部分給排水管設備の工事計画を確認して下さい。

万一、長期修繕計画書が無い場合は、その時点で購入検討から除外すべきです。(長期修繕計画書は概ね5年ごとに見直しが行われるものなので、例えば長期修繕計画書の作成年月が6年以上前のものであれば、その理由も確認する必要があります)

また、長期修繕計画書は作成されているものの、給排水設備の項目が無い、つまり計画の対象に入ってない場合もありますので、

・なぜ長期修繕計画に給排水設備の計画が無いのか?
・給排水設備の修繕計画が別個に作成されているのか?

管理組合宛に確認が必要です。

そして、概ね25年以上40年未満の周期で計画されているか確認して下さい。

漏水事故履歴の確認

漏水事故履歴を確認します。

事故履歴がある場合でも、

・事故原因が配管等のマンション全体としての事故と考えられる➡購入検討を再検討の必要あり

・個別の過失事故➡購入の再検討の必要なし

事故の原因(性質)を確認する必要があります。

 

漏水の原因例として、

・給排水管の老朽化
・凍結破損
・洗濯機の排水管詰まりによる漏水
・バルコニーなどの防水層の劣化

などがあります。

 

確認方法として、直接理事長さんや管理会社に、「保険金請求書控え」や「保険金支払通知書」を確認する。或いは、加入している保険会社に直接確認してもらう、などの方法があります。

まとめ

給排水設備の更新工事は必ず必要になる工事です。工事金額は「大規模修繕工事」1回分に相当するケースもあるほどお金が掛かります。特に中古マンションを検討される方は、積立が行われている・修繕が計画されている事を必ず確認して下さい。

・中古マンション購入の際は、築20年以上の場合は、給排水設備の「工事履歴・計画」の確認。新築及び中古マンションの場合は、給排水設備の「修繕計画」の確認が必要です。

・給排水管の更新工事の目安は、おおよそ新築後30年から40年の間に行われることが多いです。

・更新工事の場合には、大規模修繕工事と同等の費用が掛かる事もあります。

・排水管洗浄工事は、概ね2年以内ごとに行われている必要があります。

・漏水事故履歴があるマンションの場合は、その原因を確認し対策がとられているか、確認する必要があります。

 

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