サラ管ブログのはじめに
他人任せで本当に良いのですか?あなたの約8割もの財産を‼
仮にマンションの購入金額が3000万円だとします。
その内あなたが直接享受できる利益はせいぜい約2割の600万円分しかありません。
実際、あなたの部屋を見渡してください。
3000万円分の価値を実感できますか?
あなたの目で見えるものが約2割の価値という事です。(キッチン・ユニットバス・洗面・扉等の造作・フローリング・クロス等・・・ちなみに玄関ドアや窓・サッシュは含まれません)
土地や建物の共用部分等に残りの8割の財産が「マンション管理組合」により管理運営がされています。
これを機会に関心を持ってみませんか?
マンション管理組合に。
こんにちは!サラリーマン・マンション管理士ブログの「サラ管」です。
先ずは簡単な自己紹介です。
私はサラリーマンの傍らで「マンション管理士」としてのスキルアップを日々心掛けてるアラフィフおやじの「サラ管」です。
好きな言葉は「継続は力なり」。サラ管ブログを通じて、皆様の人生において私の人生経験が少しでも役立てればと思い、記事を書き記したいと思います。
それでは本題に入っていきたいと思います。
マンション購入の際に注意すべきポイントPART1【機械式駐車場】編
投稿日2021.3.30
更新日2022.2.2
素人目にはなんだかカッコよい機械式駐車場ですが、
実は、「機械式駐車場」はイニシャル・ランニングコストともにメチャクチャお金が掛かる大変厄介者です。
特に中古マンションの購入を検討されている方は、極端な話、「機械式駐車場」が設置されているマンションは対象外とすべきです。購入を検討する際には「駐車場の種類」に特にご注意ください。
先ずは、マンションに採用される駐車場はどのような種類のものがあるのか見てみましょう!
(以下の記事もご参考に!)
>>【知ってたら必ず得します!】マンション購入の際に注意すべきポイント【まとめ】
>>マンション購入の際に注意すべきポイントPART2「管理費」編
>>マンション購入の際に注意すべきポイントPART3「修繕積立金」編
>>マンション購入の際に注意すべきポイントPART4「給排水設備」編
>>マンション購入の際に注意すべきポイントPART5「理事会議事録」編
マンションに採用される駐車場の種類
「自走式平面駐車場」は、マンション内の敷地を舗装して駐車するタイプです。広大な敷地が必要な為、都心部の新築で単独採用されるケースはなかなか見られないでしょう。
「自走式立体駐車場」は、機械を使用せず2階建て以上の駐車場を車に乗りながら入庫・出庫する駐車場です。ショッピングモールでよく見かけるタイプです。
「機械式駐車場」は、機械装置で車の駐車スペースを確保するものです。敷地面積が確保しずらい都心部で特に多く見受けられます。
マンション管理組合で抱える駐車場の問題
比較的築年数の古いマンションに行くと、管理員さんや役員さんから
最近空き駐車場が多くて困ってるんだよ・・・
と相談を受けることがあります。
その原因として、
・マンションの高経年化と共に、住民の高齢化による運転の卒業(免許の返納等)
・若者の車離れ
・シェアカーの普及
などによる、社会的問題が背景にある事が考えられます。
ちなみに、築年数の浅いマンションの役員さんからはさほど「機械式駐車場」のメンテナンスがらみの相談は有りません。
その理由として、
・上記の問題がまだ発生していない
・上記の問題を想定して分譲されている
などが考えられるからです。
「機械式駐車場」のメンテナンス費用と修繕積立金
そして、その社会的問題で一番影響を受けるのが「機械式駐車場」といえます。
では、機械式駐車場の何が問題なのか?
他の駐車場と比較して、メチャクチャ維持費が高額になってしまう、という事です。
ある会社のメンテナンス費用は、POG契約と基本的な内容で、
毎月1台当たり約2万円(採用機種により異なります)。
メンテナンスの方式は、主にフルメンテナンスとPOG(パーツ・オイル・グリース)方式とあり、POG方式採用で年6回程度のメンテナンスを実施しているマンションが多いようです。
POGとは>>>メンテナンスプラン|メンテナンス|東芝エレベータ株式会社 (toshiba-elevator.co.jp)
また、国土交通省が公表した「マンション修繕積立金ガイドライン」において機械式駐車場の1台当たりの積み立て費用は月7千円~(機種による)が必要である旨の内容が示されています。
では、どのくらい月々積み立てる必要があるのか?
機械式駐車場の耐用年数は一般的に約20年程度(法定耐用年数は15年)なので、取り壊して新たに機械式駐車場を新調することを想定した積立金額が必要となります。
通常のメンテナンス費用(約2万円)に加えて、1台当たり毎月7千円~1万4千円(2段ピット~4段ピット、昇降・昇降横行など機種により違う)を別途積み立てておく必要がある、と示しています。
月々の積み立て目安が・・・(´;ω;`)ウッ…
メンテ費用+修繕積立費用=月々約3万円/1台
多くのマンションで月々の駐車場収入では足りないケースが考えられます。
機械式駐車場を設置する理由とは?
では、なぜわざわざお金の掛かる「機械式駐車場」を設置するのか?
それは「付置義務」といわれるものがある為です。
これは一定規模以上のマンションに対し、地方公共団体の条例で、この規模のマンションの場合は、
「○○台分の駐車場を設けなさい」
と、強制的に定められているものです。
敷地が狭ければおのずと「機械式駐車場」を採用せざるを得ない、という事です。
(中古)マンション購入の際に判断するポイント
1.機械式駐車場の設置されているマンションは避け、自走式の駐車場のマンションを選びましょう!
2.避けられない場合、そのマンションの「長期修繕計画書」等を確認し十分な修繕費用が積み立てられているのかを確認しましょう!
確認チェック表(おまけ)
まとめ
機械式駐車場は「金食い虫」です!
将来的に管理組合会計の足を引っ張る可能性が有るので、出来れば機械式駐車場が無いマンションを選ぶべきです。(年金生活が始まって修繕積立金の額が大幅に上昇、と言うケースが実際の現場ではすでに始まっています。)
どうしても、という場合は以下を十分に確認・検討して下さい。
(中古)マンション購入の際に確認すべきこと
1.駐車場の種類(機械式・自走式)を確認する。
2.機械式駐車場が一部でも設置されている場合は用心する事。
3.機械式駐車場の月々のメンテナンス状況、修繕計画(取り壊しや建て替えを含む)が行われているか確認する。これは、長期修繕計画書や月次収支報告書の閲覧請求を理事長に対して行うことで確認できると考えられます。(標準管理規約64条1項・2項)
4.上記4.の修繕積立金が積み立てられているか確認する。
以上を踏まえ、「機械式駐車場」に関して管理組合でなんら議論されていない、特に築15年以上の中古マンションは避けるべきと考えます。
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