サラ管ブログのはじめに
他人任せで本当に良いのですか?あなたの約8割もの財産を‼
仮にマンションの購入金額が3000万円だとします。
その内あなたが直接享受できる利益はせいぜい約2割の600万円分しかありません。
実際、あなたの部屋を見渡してください。
3000万円分の価値を実感できますか?
あなたの目で見えるものが約2割の価値という事です。(キッチン・ユニットバス・洗面・扉等の造作・フローリング・クロス等・・・ちなみに玄関ドアや窓・サッシュは含まれません)
土地や建物の共用部分等に残りの8割の財産が「マンション管理組合」により管理運営がされています。
これを機会に関心を持ってみませんか?
マンション管理組合に。
こんにちは!サラリーマン・マンション管理士ブログの「サラ管」です。
先ずは簡単な自己紹介です。
私はサラリーマンの傍らで「マンション管理士」としてのスキルアップを日々心掛けてるアラフィフおやじの「サラ管」です。
好きな言葉は「継続は力なり」。サラ管ブログを通じて、皆様の人生において私の人生経験が少しでも役立てればと思い、記事を書き記したいと思います。
それでは本題に入っていきたいと思います。
【エレベーターに自転車を載せる】と災害発生時に救助活動が困難になります!
投稿日2021.5.20
更新日2022.2.15
「駐輪場が狭いから」
「盗難被害が頻発しているから」
これらの事情は理解できますが・・・。しか~し、
廊下やその付近(専用使用権設定箇所を含む)に自転車を置いてはいけません!地震発生時に廊下が機能しなくなります。
駐輪場の確保と防犯対策で概ね問題は解決できるので、以下解説したいと思います。
マンションで知人の部屋を訪れようと、1階のエレベーターホールに向かったところ、
何ですか⁉自転車が3台も並んでるやんか~。まさか・・・
そのマンションは築20年12階建て約150戸規模のマンションでしたが、エレベーターはたったの1台しかありません。(適正数は2台以上と考えられますが・・・)
5階程度なら階段を利用する事も考えられましたが、重い荷物もあり目指すは10階だったのでさすがに・・・。
停滞が続き、3往復待ちました・・・(´;ω;`)ウッ…。
そこでようやく10階までたどり着いたところで、
やはり・・・こうなってんねんな・・・
共用廊下に置かれている、自転車や三輪車、そして原付バイクの数々。
これ!絶対にダメです‼
懸念する最大の理由。「逃げ道としての廊下や階段室」の確保ができない
「待ち時間が長くなる!」
「このご時世、密が気になる!」
「自転車乗らない私たちからすれば迷惑!」
適正台数のエレベーターが設置され適正に利用されているマンションですら、朝の出勤時間帯や夕方以降の帰宅時間帯には混雑します。
そんな時に、
また上述のように、
等々、これらのマンションにおいて、エレベーターを「自転車」の移動手段した際には更なる停滞が生じます。
このように、日常的な不便を挙げるといろいろあるとは思いますが、
私が最も懸念している事は、
災害発生時の「逃げ道としての廊下や階段室等の確保」が出来ないこと
です。
「社会的弱者」に与える影響が大きすぎるからです。
えっ!なんで⁉
エレベーターに自転車載せる事とどう関係してるのかしら?
と思われるかもしれません。
自転車をエレベーターに載せること。
それはつまり、自室あるいは自室付近に自転車を停めるためにとる行為です。
自宅の玄関内に自転車を置く方は少ないと思いますので、多くは自転車を玄関付近の共用部分に置くケースと考えられます。
これは、特に賃貸共同住宅でよく目にする光景ですが、
・エレベーターを含めた共用部の「使用上の規則」が守られていない
・何ら「対策」が取られていない
等の場合、共用廊下や階段室付近には自転車が置かれています。
例えば分譲マンションの場合では、「アルコープ」や「玄関ポーチ」は専用使用権が設定された共用部分の場合が多いですが、自転車駐輪は禁止の場合がほとんどで、多くは無断駐輪状態と思われます。
私はその光景を見ていつも思うのですが、
今、もし地震や台風といった大規模災害が発生したらどうすんの?逃げ道が塞がれてしまいますよ!
自転車や原付バイクが倒れて、共用廊下が逃げ道としての機能が失われ、逃げ遅れてしまう・・・。これだけは絶対に避けなくてはなりません!
皆さんが、
・高齢の親や幼い子供を抱えて避難する
・救助隊が担架を使って救助活動を行う
廊下や階段室に、倒れた自転車や原付バイクが散乱した場合を想像して下さい
高齢者は?
車いす利用者は?
子供は?
幼子を抱えるお母さんは?
このように皆さんの身近にもいますよね。
自転車のマンション内乗り入れは厳禁にしましょう‼人命を最優先にマンションライフを考えましょう!
対策1.まず原因を考える
それではなぜ、自転車を自宅付近に駐輪するのでしょうか?
その理由として、
・駐輪場が狭くて置く場所が無い
・盗難が心配だから
・駐輪場で発生した事故は自己責任だから
・廊下等の共用部分のルールが定められていない
・エレベーター使用のルールが定められていない
共用部分における「管理規約」や「使用規則」での制限は当然可能ですが、自宅への自転車の持ち込みは、「共同利益背反行為」に該当する事も考えられます。
従いまして、分譲マンションの「管理規約」や賃貸マンション(賃貸共同住宅)の「使用規則」にも「乗り入れ禁止」等を定める事は可能だと思われます。
しかし、根本的な原因を解決しなければ、その場しのぎになりますので・・・。
では、どうすればよいでしょうか?
対策2.具体的対策を考える
ソフトとハードの両面で対策を考える必要があると考えます。
【ソフト面】
特に、災害等発生時に「避難経路としての廊下や階段室」に与える影響の大きさを考え、共用部分の使用について住民の協力が必要である事の周知が必要です。自転車を玄関付近や階段室にて保管中、災害が発生したらどのようなことが起こるのか?具体的に説明することが重要です。
例えば、駐輪場の機能上の問題があったり、防犯対策が不十分で盗難の心配がある為に仕方なく、といった声があるかもしれません。聞き取りで改善できる事もあると思います。
分譲マンションであれば「管理組合」が主導で、賃貸マンション(賃貸共同住宅)等であれば、「管理会社」や「大家さん」、府営市営等住宅なら「自治会」や「行政」に働きかけてみましょう。
【ハード面】
使用されてない自転車や放置自転車等、アンケートや張り紙等で調査し、不要自転車の処分を進めることで駐輪場不足を補うことが出来る場合もあります。
駐輪場が足りない場合は駐輪方式の変更も考えましょう。例えば、平置きからスライド式への変更や2段式ラックを使用する、或いは駐輪場のスペースを拡張する等により駐輪台数を増やすことも可能です。
盗難対策として、「犯罪の抑止力」と言う観点から防犯カメラは有効です。分譲マンションの多くは設置されてると思いますが、賃貸の場合でも特に、府営・県営・市営住宅では進んでないので、自治会や行政と協議が必要です。事の重要性を丁寧に説明すれば行政側も対応策を考えてくれるはずです。
まとめ
・災害発生時の「逃げ道としての廊下や階段室等を確保」する。エレベーターに乗り入れられた自転車の多くは、廊下や階段室付近の共用部分に駐輪されます。自然災害が頻発する現状では、それらが避難や救出行為の大きな妨げになります。
・駐輪場の確保と防犯対策で概ね問題は解決できます。分譲マンションでは「管理組合」、賃貸共同住宅では「大家さん」あるいは「管理会社」、府営市営などは直接あるいは自治会を通して「行政」に働きかけてください。駐輪対策を早急に講じましょう!
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